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FXの取引記録を数値で分析する方法(勝率・リスクリワード・期待値)

FX中級者ガイド
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FXの取引記録を数値で分析する方法(勝率・リスクリワード・期待値)

前回、LINK0の始め方について見てきました。バックテストやデモトレード、リアルトレードを通じて、取引記録が、少しずつ積み重なってきたとします。

今回は、その記録を、「数値」として分析する方法について見ていきます。出てくるキーワードは、「勝率」「リスクリワード」「期待値」の3つです。

「数値」と聞くと、難しそうに感じるかもしれませんが、実はこれまでの内容を組み合わせるだけで、計算できるものです。一緒に見ていきましょう。

勝率って、結局なに?

勝率とは、「全体のトレードのうち、利確で終わったトレードの割合」のことです。

計算式は、こうです。

勝率 = 利確で終わったトレードの数 ÷ 全体のトレードの数 × 100

たとえば、30回のトレードのうち、18回が利確で終わったとすると、

18 ÷ 30 × 100 = 60%

勝率は60%、ということになります。

「勝率が高い=良いルール」とは限らない

ここで、一つ大切なことをお伝えします。

「勝率が高い」というのは、確かに気持ちの面では嬉しいことです。でも、これだけで「良いルールかどうか」を判断することはできません。

たとえば、こんな2つのルールを考えてみましょう。

  • ルールA:勝率60%。利確は10pips損切りは30pips
  • ルールB:勝率40%。利確は30pips、損切りは10pips

ルールAは、勝率は高いですが、1回の利益が小さく、1回の損失が大きいです。ルールBは、勝率は低いですが、1回の利益が大きく、1回の損失は小さいです。

「勝率だけ」を見ると、ルールAの方が良さそうに見えますが、実際の結果は、これだけでは判断できません。ここで必要になるのが、「リスクリワード」という考え方です。

リスクリワードって、結局なに?

リスクリワード(リスクリワード比率)とは、「1回のトレードにおける、損切りまでの距離と、利確までの距離の比率」のことです。

初心者ロードマップの「損切り・利確の基本」のステップで、少し触れた内容ですね。

リスクリワード = 利確までの距離 ÷ 損切りまでの距離

先ほどのルールAとBで計算してみると、

  • ルールA:10pips ÷ 30pips = 約0.33
  • ルールB:30pips ÷ 10pips = 3.0

ルールBは、「1回の損失に対して、3倍の利益を狙う」という設定になっている、ということが分かります。

期待値って、結局なに?

ここで、勝率とリスクリワードを組み合わせると、「期待値」という数値を計算できます。

期待値は、「1回のトレードあたり、平均してどれくらいの結果が期待できるか」を表す数値です。

期待値 = (勝率 × 平均利益) – (負ける確率 × 平均損失)

先ほどのルールA・Bで、計算してみましょう(分かりやすくするため、1pips=10とします)。

ルールAの場合

  • 勝率60%、平均利益10pips(100円)
  • 負ける確率40%、平均損失30pips(300円)

期待値 = (0.6 × 100円) – (0.4 × 300円) = 60円 – 120円 = -60円

ルールBの場合

  • 勝率40%、平均利益30pips(300円)
  • 負ける確率60%、平均損失10pips(100円)

期待値 = (0.4 × 300円) – (0.6 × 100円) = 120円 – 60円 = +60円

数字が示していること

この計算結果を見ると、

  • ルールA:勝率は高いが、期待値はマイナス(-60円)
  • ルールB:勝率は低いが、期待値はプラス(+60円)

ということが分かります。

つまり、「勝率は低いけれど、1回ごとの『利益と損失のバランス』が良いルール」のほうが、長期的には、資金が増えていきやすい、ということになります。

これが、「勝率が高い=良いルール、とは限らない」という話の、具体的な理由です。

自分の記録で、計算してみましょう

実際に、自分のバックテストや、デモ・リアルの取引記録を使って、計算してみましょう。

  1. 記録の中から、「利確で終わったトレード」と「損切りで終わったトレード」の数を数える
  2. 勝率を計算する(利確の数 ÷ 全体の数 × 100)
  3. 利確で終わったトレードの、平均のpips(または金額)を計算する
  4. 損切りで終わったトレードの、平均のpips(または金額)を計算する
  5. 期待値の式に当てはめて、計算してみる

最初は、記録の数が少ないと、計算結果が大きくブレることもあります。少なくとも20〜30回分くらいの記録が集まってから、計算してみるのがおすすめです。

期待値がマイナスだったら、どうする?

計算した結果、期待値がマイナスだった場合、「このルールは、ダメなんだ」と、すぐに諦める必要はありません。

むしろ、「どこを調整すれば、期待値がプラスに近づくか」を考える、きっかけになります。

たとえば、

  • 損切りまでの距離を、もう少し短くしてみる(リスクリワードを改善する)
  • エントリーの条件を、もう少し絞り込んで、勝率を上げてみる

このように、「期待値」という数字を基準にすることで、ルールの調整を、感覚ではなく、数字に基づいて行えるようになります。これが、前回のカテゴリで紹介した「ルールを育てていく」という作業を、より具体的にしてくれます。

まとめ

今回は、取引記録を数値で分析する、勝率・リスクリワード・期待値について見てきました。

勝率だけでは、ルールの良し悪しは判断できません。リスクリワードと組み合わせて「期待値」を計算することで、「長期的に見て、資金が増えていきやすいルールかどうか」を、数字で確認できるようになります。

次回は、この検証を、一度きりで終わらせず、継続して仕組み化していく方法について見ていきましょう。