FXの過去検証(バックテスト)の始め方
これまでのカテゴリで、 LINK0 の言語化、MTF分析、環境認識、そして移動平均線やサポート・レジスタンス、ジグザグといったテクニカルの見方について見てきました。
ここからは、これらを組み合わせて作った「自分のルール」が、実際にどう機能するのかを確認する、「検証」というテーマに入っていきます。最初に紹介するのは、「過去検証(バックテスト)」です。
バックテストって、結局なに?
バックテストとは、「自分のトレードルールを、過去のチャートに当てはめてみて、もしそのルールでトレードしていたら、どうなっていたかを確認する」作業です。
初心者ロードマップでは、「デモ口座で、これから先のチャートに対して、ルールを試す」という話をしました。バックテストは、その逆で、「すでに動き終わった、過去のチャートに対して、ルールを当てはめてみる」というイメージです。
なぜ、過去のチャートで確認するの?
「これから」のチャートで試すデモトレードと、「過去」のチャートで試すバックテスト。この2つには、それぞれ違うメリットがあります。
デモトレードは、「リアルタイムの感覚」を体験できますが、1回のトレードに、実際の時間がかかります。1日に何回もエントリーチャンスがあるわけではないので、経験を積むには、どうしても時間が必要です。
バックテストは、過去のチャートを「早送り」のように進めていくことができるので、短い時間で、たくさんのエントリーチャンスを確認することができます。「このルールは、過去のいろいろな場面で、どんな結果になっていたか」を、効率よく確認できる、というのが、バックテストの大きなメリットです。
バックテストの、基本的な進め方
バックテストの進め方は、大きく次のような流れになります。
- 確認したい期間の、過去のチャートを表示する
- チャートを、現在から見て「過去」のある時点まで、さかのぼる
- その時点から、ロウソク足を1本ずつ進めながら、自分のルールに当てはまる場面が出てくるかを確認する
- ルールに当てはまる場面が出てきたら、「ここでエントリーする」と仮定する
- その後のロウソク足を進めて、損切り・利確のどちらに、先に達するかを確認する
- 結果を記録する
これを、いろいろな期間・いろいろな場面で、繰り返していきます。
MT5で、過去のチャートをさかのぼる
MT5には、チャートを過去にさかのぼって表示する機能があります。
- チャート画面を開く
- チャートを左方向にスクロールしていくと、過去のロウソク足が表示される
- 確認したい期間まで、さかのぼる
最初は、「ロウソク足を1本ずつ進める」という操作に慣れる必要があります。MT5では、ストラテジーテスターという、もう少し専門的な機能を使うこともできますが、最初は、チャートを手動でスクロールしながら確認する方法でも、十分に検証の感覚をつかむことができます。
「結果を見てから判断していないか」に注意する
バックテストをするときに、一番気をつけたいポイントがあります。それは、「すでに、その後の値動きが見えている状態で、判断してしまっていないか」ということです。
たとえば、「この場面でエントリーすれば、その後うまくいったはず」と、結果を知った上で、後付けで「ルールに当てはまっていた」と考えてしまう。これは、「結果を知っているから、そう見える」だけであって、実際にその時点で、同じ判断ができたかどうかは、別の話です。
これを防ぐために、「今、見えているロウソク足の、その先は見ない」というルールを、自分の中で徹底することが大切です。1本進めるごとに、「この時点で、自分のルールに当てはまっているか」を判断し、当てはまっていたら「エントリーしたと仮定」して、それから次のロウソク足に進む、という手順を、丁寧に繰り返してみてください。
結果を、記録していく
バックテストで確認した結果は、初心者ロードマップで紹介した「取引記録」と、同じような形で記録していきます。
- いつのチャートで(期間)
- どんな条件で、エントリーしたと仮定したか
- 損切り・利確、どちらに先に到達したか
- 結果(pipsでの損益)
これを、できれば30回、50回といった、ある程度の数、繰り返してみることをおすすめします。1回や2回の結果では、「たまたま」なのか、「ルールとして機能している」のかが、判断しにくいからです。
バックテストの結果は「絶対」ではない
最後に、一つ大切な視点をお伝えします。
バックテストで、ある程度良い結果が出たとしても、それは「過去のその期間において、そのルールがうまく機能した」ということであって、「これからも、必ず同じように機能する」ということを保証するものではありません。
市場の状況は、常に変化していきます。バックテストは、「自分のルールが、過去にどう機能していたか」を知るための、一つの材料ではありますが、それが「未来の保証」にはならない、ということは、心に留めておいてください。
それでも、「何も検証せずに、リアルのお金でルールを試す」のと、「ある程度の数、過去で確認した上で、リアルで試す」のとでは、得られる情報量に、大きな違いがあります。バックテストは、その「最初の情報」を得るための、大切な作業です。
まとめ
今回は、過去検証(バックテスト)の始め方について見てきました。
バックテストは、自分のルールを、過去のチャートに当てはめて、効率よく結果を確認する作業です。「結果を知った上で判断していないか」に注意しながら、ある程度の数を繰り返し、結果を記録していくことが大切です。そして、その結果は「絶対」ではなく、一つの参考情報として捉えましょう。


