「 が低くても、期待値が高ければOK」みたいな話、トレードの考え方として聞いたことがあるかもしれない。
最初は「勝率が低いのに、なんでOKなの?」と疑問に思うかもしれないけど、これを理解すると、トレードに対する考え方が一段階アップデートされる。
意味・読み方
読み方:きたいち(EV)
簡単に言うと:1回のトレードあたり、長い目で見たら「平均でどれくらい勝てる(または負ける)か」を示す数字のこと。
もう少し詳しく:期待値(Expected Value・EV)とは、ある取引を何度も繰り返した場合に、平均してどれくらいの利益(または損失)が出るかを示す数値のこと。
「勝率」と「利益・損失の大きさ」を組み合わせて計算され、期待値がプラスであれば、長期的に見て利益が出やすい取引であると考えられる。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| EV(Expected Value) | 英語の略称 |
| 期待利益 | 内容を表した言い方 |
実践での使い方
期待値の考え方を理解する上で重要なのは、「勝率が高い=良いトレード手法」とは限らない、ということだ。
例えば、勝率90%の手法があったとしても、勝った時の利益が「+1」、負けた時の損失が「-20」だったとしたら、期待値は「(0.9 × 1) + (0.1 × -20) = -1.1」となり、マイナスになってしまう。
これは、10回トレードすれば、9回は小さく勝てるが、1回の負けで、それまでの利益を全て吹き飛ばしてしまうような手法、ということになる。
逆に、勝率30%という低い手法でも、勝った時の利益が「+5」、負けた時の損失が「-1」だったとしたら、期待値は「(0.3 × 5) + (0.7 × -1) = 0.8」となり、プラスになる。
これは、10回中7回は負けるが、3回の勝ちでそれを上回る利益が出る、というイメージになる。
この計算からわかるのは、トレードの手法を評価する際には、「勝率」だけでなく、「勝った時にどれくらい伸ばせるか(リワード)」と「負けた時にどれくらいで止められるか(リスク)」の比率、つまり「リスクリワード比」も合わせて考える必要があるということだ。
「自分のトレードは、長期的に見て期待値がプラスになっているか」という視点を持つことで、1回1回のトレードの勝ち負けに振り回されにくくなる。
1回のトレードは、サイコロを1回振るようなものであり、たとえ期待値がプラスの手法であっても、短期的には負けが連続することは普通に起こりうる。
重要なのは、その1回の結果ではなく、「その判断を100回繰り返したら、トータルでどうなるか」という視点で、自分のトレードルールを評価することだ。


