ストキャスティクスとは?意味・読み方を美容師トレーダーが解説【FX用語集】
「今の価格は、過去の値動きの中でどの位置にいるか」——これを数値化したのがストキャスティクスだ。
RSIと並ぶオシレーター系の定番で、設計の発想がシンプルなぶん、使い方の誤解も多い。
意味・読み方
読み方:すときゃすてぃくす
簡単に言うと:現在の価格が、過去n期間の高安値の範囲のどの位置にあるかを0〜100で示すインジケーター。
もう少し詳しく:ジョージ・レーンが開発したオシレーター系インジケーター。
現在の終値が過去n期間の最高値と最安値のレンジの中でどの位置にあるかを計算し、0〜100の数値で表示する。
80以上を「過買い(買われすぎ)」、20以下を「過売り(売られすぎ)」の目安とすることが多い。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| Stochastic | 英語表記。MT4/MT5での表示名 |
| ストキャス | 最も一般的な略称 |
| %K・%D | ストキャスの2本のラインの名称 |
計算式
| 要素 | 計算式 |
|---|---|
| %K | (現在の終値 − n期間の最安値)÷(n期間の最高値 − n期間の最安値)× 100 |
| %D | %Kのm期間単純移動平均(シグナルライン) |
| スロー%D | %Dのさらに移動平均(スローストキャスで使用) |
一般的なデフォルト設定は「%K:14期間、%D:3期間、スムージング:3」。
設計思想を読む
「現在値がレンジのどこにいるか」という発想
ストキャスの計算式の核心は「過去の高安値のレンジに対する現在値の位置」だ。
レーンは「上昇トレンドでは終値が高値圏に集まりやすく、下降トレンドでは安値圏に集まりやすい」という経験則から、これが逆転したとき(高値圏から安値圏に落ちる等)に転換が起きると考えた。
%Kを平滑化して%Dを作った理由
%K単体はノイズが多すぎる。
%Dという移動平均を加えることで、%Kと%Dのクロスをシグナルとして使えるようにした。
さらにスロー化(スムージング)を加えることで誤シグナルを減らす設計になっている。
RSIが1本のラインで完結するのに対して、ストキャスが2本のラインを使うのはこのためだ。
80/20という基準値の根拠
70/30や80/20など複数の設定が使われるが、これらは統計的に厳密な根拠があるわけではなく、経験則からの目安だ。
レーン自身は「80/20が最もシグナルとして機能しやすい」と述べており、今日の標準になっている。
使い方の基本
過買い・過売りゾーン
– 80以上 → 過買い圏。
売りを検討するタイミング
– 20以下 → 過売り圏。
買いを検討するタイミング
%Kと%Dのクロス
– %Kが%Dを上抜け → ゴールデンクロス。
買いシグナル
– %Kが%Dを下抜け → デッドクロス。
売りシグナル
ダイバージェンス
価格が高値更新しているのに%Kが高値更新できない(またはその逆)場合、転換のサインになりやすい。
よくある誤解・勘違い
RSIと使い方が同じだと思っていたが、微妙に違う。
ストキャスは「高安値のレンジに対する位置」を見るため、強いトレンドが出ているときに80(または20)に張り付いたまま価格が動き続けやすい。
RSIも同じ問題があるが、ストキャスのほうがより激しく振れる傾向がある。
過買い圏に入ったからといって即座に売るのではなく、「過買い圏での%K/%Dのデッドクロス」を待つなど、もう一段の条件を加えるようになってから誤シグナルが減った。


