「下がると思って してたのに、なんで上がるんだよ!」という叫びが聞こえてきそうな相場がある。
あれが踏み上げだ。
意味・読み方
読み方:ふみあげ
簡単に言うと:売り(ショート)ポジションを持っていた人たちが、上昇相場に耐えられず損切りを余儀なくされ、その損切り買いがさらに相場を押し上げていく現象。
もう少し詳しく:ショートポジションを持っているトレーダーは、損失が膨らむと最終的に買い戻し(ショートカバー)をしなければならない。
この買い戻しが大量に発生すると相場が急上昇し、その上昇がさらに他のショート勢の損切りを誘発する。
踏み上げはこの連鎖反応を指す。
英語では「ショートスクイーズ(Short Squeeze)」と呼ばれる。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| ショートカバー | 踏み上げを引き起こす買い戻し行動そのもの |
| ショートスクイーズ | 英語表記。「ショートを絞り出す」というイメージ |
| 踏まされる | 踏み上げに巻き込まれた状態 |
踏み上げが起きる場面
「みんなが売りだろう」という空気が出来上がっているとき、踏み上げのリスクが高まる。
具体的には以下のような状況だ。
ポジション偏りが極端なとき
スワップ(金利差)を嫌って多くのトレーダーがショートを抱えている通貨ペアでは、少しの上昇でも連鎖的な損切りが発生しやすい。
重要な節目を上抜けしたとき
レジスタンスを上抜けした瞬間、そのレベルで損切り設定をしていたショート勢が一斉に買い戻しに動く。
「ここを抜けたら諦める」という集団心理が踏み上げの燃料になる。
重要指標・要人発言のとき
想定外のタカ派発言や強い経済指標で、ショート勢が一瞬で梯子を外される。
よくある誤解・勘違い
「上がっているのに売れば勝てる」と思ってナンピンショートを繰り返した時期がある。
含み損が膨らんで、最後は耐えきれずに損切り。
そのあと相場はさらに上がった。
典型的な踏み上げにやられたパターンだ。
踏み上げの怖いところは、「相場が間違っている」と思わせる点だ。
「ファンダ的には下がるはずなのに」という確信が、損切りを遅らせる。
確信が強いほど損が膨らんでから損切りする羽目になる。
相場は正しい分析より、ポジションの偏りで動く場面があることを忘れないようにしている。


