KSTインジケーターとは?意味・読み方を美容師トレーダーが解説【FX用語集】
「いろんな期間のモメンタムを、まとめて1本の線で見たい」。
そんな欲張りな発想から生まれたのが、KSTインジケーターです。
少し複雑な構造をしているんですが、その「複雑さ」にこそ、開発者の意図が詰まっています。
意味・読み方
読み方:けーえすてぃー
簡単に言うと:複数の期間のモメンタム(価格変動の勢い)を組み合わせて、1本の線で表したインジケーターです。
もう少し詳しく:KSTは「Know Sure Thing」の略で、マーティン・プリング氏によって考案されたインジケーターです。
複数の異なる期間で計算したROC(変化率)を、それぞれ異なる期間で移動平均し、それらに重み付けをして合計することで、1本の線として表示します。
短期・中期・長期のモメンタムを1つの指標にまとめることで、トレンドの転換点を捉えやすくすることを目的としています。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| KST | Know Sure Thingの略称 |
| プリングKST | 考案者の名前を冠した呼び方 |
計算式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ROC1〜4 | 異なる4つの期間で計算した変化率(ROC) |
| SMA1〜4 | 各ROCを、それぞれ異なる期間で移動平均したもの |
| 重み付け | SMA1〜4に、それぞれ異なる係数(重み)をかける |
| KST | 重み付けした4つのSMAを合計したもの |
| シグナルライン | KSTをさらに移動平均したもの |
KSTの計算式を見ると、「なぜこんなに複雑な構造になっているんだろう」と感じる人も多いと思う。
私がこの計算式を見て一番感じたのは、「短期的な動きに反応しすぎず、かつ長期的なトレンドの転換も見逃さない」という、両方をなんとか同時に実現しようとした、開発者の試行錯誤の跡だ。
一つの期間のROCだけを見ていると、短期的なノイズに振らされたり、逆に長期的な転換のサインが出るのが遅すぎたりする。
そこで、短期・中期・長期それぞれのROCを別々に計算し、それぞれを移動平均してノイズを減らした上で、さらに重み付けして1本にまとめるという、手間のかかる構造になっているんだと思う。
重み付けの部分も、おそらく「長期の動きの方が、トレンド全体への影響が大きい」という考えのもとで、長期のROCに対してより大きな重みを与えるような設計になっていると考えられる。
短期の小さな動きに振り回されず、それでも転換のサインはできるだけ早く捉えたい、という、ある意味で矛盾した要求を、複数のROCの組み合わせという形で解決しようとしたのが、KSTという指標なんだと感じている。
関連用語
- ROC(変化率)
- 移動平均線
- モメンタム


