マーティン・プリングとは?意味・読み方を美容師トレーダーが解説【FX用語集】
「モメンタム」という言葉を体系的に使いこなした男。
インジケーターを”作った”人ではなく、インジケーターの”使い方の哲学”を作った人として記憶される。
意味・読み方
読み方:まーてぃん・ぷりんぐ
英語表記: Martin Pring
肩書き: テクニカルアナリスト、著述家、KSTインジケーター開発者
略歴
マーティン・プリングは1946年生まれのイギリス出身のテクニカルアナリスト。
1970年代からテクニカル分析の体系化に取り組み、チャート分析・モメンタム分析の第一人者として知られる。
International Institute for Economic Research(IIER)を設立し、投資教育・リサーチに長年従事。
著書は20冊以上に及び、『テクニカル分析入門』(原題:Technical Analysis Explained)は業界の標準テキストの一つとして世界中で読まれ続けている。
KSTインジケーターとは
プリングの最大の技術的貢献が「KST(Know Sure Thing)」インジケーターだ。
KSTはROC(変化率)を複数の期間で計算し、それぞれに重みをつけて合算した合成モメンタム指標。
単独のROCよりもノイズを除去しながらサイクルの転換を捉えようとした設計だ。
| 計算要素 | 内容 |
|---|---|
| ROC① | 短期(例:10期間)の変化率 |
| ROC② | 中期(例:13期間)の変化率 |
| ROC③ | 長期(例:14期間)の変化率 |
| ROC④ | 超長期(例:15期間)の変化率 |
| KST | 各ROCに重みをつけてSMAで平滑化し合算 |
なぜ複数のROCを合算したのか——
単一の期間のモメンタムは、その期間に最適化されすぎて他の時間軸の動きを見落とす。
プリングは「市場には複数の時間軸のサイクルが同時に存在する」という考えを持っており、それを一本の指標で表現しようとした。
短中長期の力を同時に”知る”ことができる——それがKnow Sure Thingという名前の由来でもある。
プリングが残した思想
プリングの分析の核心は「テクニカル分析を確率論として扱うこと」にある。
インジケーターは未来を「当てる」ためのものではなく、「確率の高い方向を把握する」ためのツールだという考えは、現代のトレーダーに広く引き継がれている。
サイクル分析・季節性・モメンタムを組み合わせた「インタラクティブ分析」という手法も提唱しており、単一指標に頼らない複合的な相場の読み方を一貫して伝え続けた。
関連用語
- モメンタム
- KST
- サイクル理論


