チャートを開いたとき、下向きに並んだ黒っぽいローソク足がずらっと続いていると、ロングを持っている身としては胃がキュッとなる。
逆にショートを持っているときは頼もしく見える。
この「下落を示すローソク足」が陰線だ。
陽線とセットで、チャートを読むうえで一番最初に覚える基本のキになる。
意味・読み方
読み方: いんせん
簡単に言うと:
始まりの値段(始値)より、終わりの値段(終値)のほうが低いローソク足のこと。
「この期間は価格が下がって終わりましたよ」という印だ。
もう少し詳しく:
ローソク足の実体(太い部分)が黒・赤・青など(色はチャートソフトの設定によって違う)で表示され、始値が実体の上端、終値が実体の下端になる。
実体が大きいほど売りの勢いが強かったことを意味し、特に大きなものは大陰線と呼ばれて強い下落圧力のサインとされる。
上ヒゲ・下ヒゲの長さや位置を見れば、その期間中に「どこまで上を試して、どこまで下を掘って、最終的にどこで終わったか」という買いと売りの攻防まで読み取れる。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| 黒ローソク | 陰線の別称。黒で表示される場合に使われる |
| 下降足 | 価格が下落したことを強調した言い方 |
| 大陰線 | 実体が非常に大きい陰線。強い売り圧力のサイン |
| 陽線 | 陰線の逆。始値より終値が高い上昇を示すローソク足 |
どんな場面で出てくる?
1. 下降トレンドの確認
陰線が連続して出るのは売りの勢いが強いサインで、下降トレンドが続いていることを示すことが多い。
大陰線がサポートライン(下値を支えてきた価格の目安)を突き抜けて出ると、「ブレイクした」と判断する材料として使われる。
2. ローソク足パターンの判断
陽線の直後にそれを丸ごと包み込むような大きな陰線が出ると「包み線」というパターンになり、上昇から下落への転換シグナルとして解釈される。
ほかにも、ヒゲの出方によって下影陰線・上下影陰線など細かい種類に分かれていて、それぞれ意味合いが変わってくる。
3. ポジション保有中のメンタル管理
ロング(買いポジション)を持っているときに陰線が続くのは、含み損がじわじわ膨らんでいくということ。
だからこそ「陰線が何本続いたら損切りする」「日足で大陰線が出たら一度手仕舞う」といった自分ルールを決めているトレーダーも多い。
感情ではなくローソク足を基準に判断するための道具でもある。
よくある誤解・勘違い
陰線が続いたらといって下降トレンドというわけではない
陰線の連続は確かに下落の勢いを示す。
でも相場はどこかで必ず反転する。
「陰線が○本出たから売り」というルールだけに頼ると、上昇トレンド中の一時的な押し目(調整の下げ)を本格的な下落と勘違いして、底で売ってしまうことになる。
ロングを持っているときに陰線が続いて、「これは一時的な押し目だ、戻るはず」と自分に言い聞かせていたら、実はトレンド転換の始まりだった。
含み損が膨らみきってから慌てて損切りした。
逆に、大陰線を見て「もうダメだ」と投げ売りしたら、そこがちょうど安値で、直後にスルスルと反発していったこともある。
陰線一本に感情を揺さぶられて動くと、だいたい高値掴みと安値売りの両方をやることになる。


