ATRとは?意味・読み方を美容師トレーダーが解説【FX用語集】
損切り幅を「なんとなく20pips」で決めてた時期があった。
結果は散々で、相場によっては一瞬で刈られる。
ATRを使い始めてから、ようやく損切りに「根拠」が生まれた。
単なるボラティリティの指標じゃなくて、ポジション管理の土台になるインジや。
意味・読み方
読み方:えーてぃーあーる
簡単に言うと:「この通貨ペア、最近どのくらい動いてるか」を数値で教えてくれるインジケーター。
もう少し詳しく:ATR(Average True Range)は、ジェーン・ウェルズ・ワイルダーJr.が1978年に考案したボラティリティ指標。
価格の「真の値幅(True Range)」の平均値を計算する。
単純な高値・安値の差ではなく、前日終値も含めた3つの値幅のうち最大のものをTrueRangeとして使う点が肝だ。
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| Average True Range | 正式名称 |
| 真の値幅 | TrueRangeの日本語訳 |
| ボラ指標 | 現場での呼ばれ方のひとつ |
計算式
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① True Range | 以下3つの最大値:(当日高値-当日安値) / (当日高値-前日終値の絶対値) / (当日安値-前日終値の絶対値) |
| ② ATR | TrueRangeのN期間移動平均(デフォルトは14期間) |
なぜ前日終値を使うのか
普通の「高値-安値」だけでは、ギャップ(窓開け)が起きたときの動きを完全にスルーしてしまう。
たとえば金曜の終値から月曜の始値が大きく飛んだ場合、その飛んだ分はローソク足のヒゲには現れない。
ワイルダーはこの「見えないボラティリティ」を捉えるために前日終値を組み込んだ。
日々の感情的な動きではなく、実際にトレーダーがさらされたリスクの総量を測ろうとした設計だと思う。
なぜ14期間なのか
ワイルダーが開発した指標はほぼすべて14を基準にしている。
RSIもDMIも同じ。
当時の彼のトレードサイクルが2週間ベースだったという説もあるが、明確な根拠は公開されていない。
ただ、14という数字が「短すぎてノイズが多い」と「長すぎて反応が鈍い」のちょうど中間にあることは確かで、現代でもデフォルトとして機能している。
実際のトレードでの使い方
損切り幅の設定:ATRの1〜2倍をSL幅にするのがよく使われる方法。
ドル円のATR(日足)が80pipsなら、SLは80〜160pipsが目安になる。
相場の息遣いに合わせた損切りが設定できる。
利確目標の設定:同様に、ATRの1倍・2倍をTP目標にする手法もある。
「今日はもうこれ以上動かないかもな」という感覚をATRで定量化できる。
フィルターとして使う:ATRが極端に小さい時間帯(東京時間の深夜など)にはエントリーを控えるトレーダーも多い。
動きが小さすぎてスプレッドコストが相対的に大きくなるからだ。
よくある誤解・勘違い
「ATRが高いから買い(または売り)」と解釈してしまっていた時期がある。
ATRは方向性をまったく示さない。
上に動いてもATRは上がるし、下に動いても上がる。
ボラティリティが大きいという情報しか持っていない。
でも、これを方向性と混同してトレードしたことがある。
ATRが高騰しているのを見て「相場が動いてる=ついていけば勝てる」と思い込んで飛び込んだら、高ボラ相場の激しい往来に巻き込まれて両方向に刈られた。
ATRが高い=乗るべき相場ではなくて、ATRが高い=SL幅を広げないといけない相場。
そっちが正しい読み方やった。
関連用語
- ボラティリティ:価格変動の大きさ全般を指す概念
- SL(ストップロス):ATRベースで設定することが多い損切り注文


