一目均衡表とは?意味・読み方を美容師トレーダーが解説【FX用語集】
海外では「Ichimoku」として通じる、日本発のテクニカル指標だ。
見た目は複雑でなんか凄そうな印象を受けるが、見るポイントは非常に単純で使いやすいインジケーターだ。
意味・読み方
読み方: イチモクキンコウヒョウ
簡単に言うと:
転換線・基準線・雲・遅行スパンの5本の線で構成された指標。トレンドの方向・強さ・サポート・レジスタンスを一度に把握できる。
もう少し詳しく:
戦前の日本人ジャーナリスト「細田悟一(ほそだ ごいち)」が「一目山人(いちもくさんじん)」のペンネームで1969年に発表した手法で、「一目で均衡が分かる」という意味が名前に込められている。
最大の特徴は「雲(くも)」と呼ばれる先行スパンで、過去の価格情報を未来に投影することで先のサポート・レジスタンスを視覚的に示す。日足チャートで特に威力を発揮しやすい。
構成要素:
| 線 | 計算式 |
|---|---|
| 転換線 | (9期間高値 + 9期間安値)÷ 2 |
| 基準線 | (26期間高値 + 26期間安値)÷ 2 |
| 先行スパン1 | (転換線 + 基準線)÷ 2 を26期間先に表示 |
| 先行スパン2 | (52期間高値 + 52期間安値)÷ 2 を26期間先に表示 |
| 遅行スパン | 現在の終値を26期間後ろに表示 |
別名・類似語・略称
| 表現 | 補足 |
|---|---|
| 一目(いちもく) | 略称。「一目を見ると」という使い方をする |
| Ichimoku | 海外での呼び方。世界で通用する |
| 雲(くも) | 先行スパン1・先行スパン2が作るゾーン。一目均衡表の最大の特徴 |
どう使う?
価格が雲の上にある=上昇トレンド優勢、下にある=下降トレンド優勢、雲の中にある=レンジというのが基本の見かたで、雲の位置だけで売買判断をする人も多い。
2. 三役好転・三役逆転のシグナル
「転換線が基準線を上抜け」「価格が雲を上抜け」「遅行スパンが価格を上抜け」の3つが揃ったとき「三役好転」として強い買いシグナルとされる。
3つ揃うことは少ないが、揃ったときの信頼性は高いとされている。
価格が雲に近づいたとき、そこで反応するかどうかを確認するシーンでよく使われる。雲が厚いほどサポート・レジスタンスとして機能しやすいとされている。
計算式から読み解く設計思想
計算式を眺めると、あることに気づくだろう。
そう。終値を使っていないのだ。
対して一目均衡表はすべての線が「高値と安値の中間値」で構成されている。終値という「その瞬間の合意点」ではなく、値幅の中心——「均衡点」を軸に相場を読む。
それがこの指標の根幹にある思想で、名前に「均衡」が入っているのもそういうことだ。
そして数字を眺めると、26という数字が何度も出てくる。
基準線の算出期間が26本分、先行スパンを26本分先に表示、遅行スパンを26本分後ろに表示。
先行スパン2に至っては52——26の倍数だ。
当時の日本の取引日数(月26営業日)に由来するとされているが、それだけではないような気がしていて、うまく言語化できないもどかしさを感じている。
現在・未来・過去を、同じ単位で結ぶ。
そういう設計として見ると、単なる実用性を超えた何かを感じる。
26という数字を軸にしたフラクタル的な構造とでも言うか——計算式に美しさすら感じるのは私だけだろうか。
一目均衡表とスパンモデルは別物
一目均衡表と混同されやすい指標に「スパンモデル」がある。
スパンモデルはFXトレーダーとして有名な「マーフィー」こと柾木利彦(まさき としひこ)氏が開発した手法で、一目均衡表の5本の線のうち「雲(先行スパン)」と「遅行スパン」の2つだけに絞って判断する。
転換線・基準線を使わないぶんシンプルだ。
また一目均衡表の雲は26期間先に表示される先行スパンだが、スパンモデルの雲は先行せずにリアルタイムで表示される点も異なる。
見かたの基本はほぼ同じで、個人的にはスパンモデルのほうが使いやすいと思っているが、どちらが優れているというわけではない。
両方使ってみて自分に合うほうを採用するのがいいと思う。
一目均衡表の記事を読んでいるのにスパンモデルの話が混ざっているケースがあるので、混同には注意。


